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2007.08.13 変態ヒロイン羞恥淫欲晒し  # 1-1『活躍』
変態ヒロイン羞恥淫欲晒し  新堂佐緒里の場合
# 1-1 『活躍』



「キュレエェエ…」
 都会の闇に奇怪なうめき声を上げながら、異形の怪物が迫る。魂を売り渡し、人間の姿を捨てた者達。半妖。高層ビル群の上には満月が大きく輝き、その光が半妖の醜悪な肉体を照らしていた。筋肉は異様なほどに隆々と膨らみ、そこかしこからぬめった触手が生えている。

「また邪魔を…ジャスティレイファーだな…」
そう言いかける相手に対し、とっさに変身スパークに手をかける。

「悪いけど躊躇はしない。変身っ!」
掲げたスパークから全身を光が包む。
選ばれた者だけが身につけることのできる対半妖専門特殊スーツ。銀色の神々しい光沢をまとい、身体にぴったりと張り付いたそれの力は、まだ並の半妖達を軽く凌駕していた。

「グヘヘ…おれの力を甘く見ると痛い目に合うぜ…ギギュゥウル」
相手の凡庸過ぎる台詞を無視し、地面を蹴ると一気に間合いを詰める!訓練のたわもので恐怖心は完全に消えていた。相手のタイプと能力予測からシュミレートし想定される結末はただ一つ。相手の如何なる反撃も回避して致命的な一撃を加えること。一閃!
「く、くそぉっ。ギュバァアァ!」

「あっけない…。正義の名の元に。ジャスティレイファーは半妖を滅ぼし続ける!」
おそらく元来は中年の男性であろう。半妖はもはや人間の物ではない断末魔をあげ、影になって地面の染みと消えた。あとに残されたのは、都会の夜の不思議な静けさだけだった。
「ふぅ…こんなものね…」
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 ジャスティレイファーの1人、新堂佐緒里は21歳の時に選ばれた。
3年間の訓練の末(といってもそのほとんどはスーツの力を引き出すためのもので、それほど辛いことは無かった)、今では後輩の候補生達を教える立場にまでなっている。
だが、彼女はどうして自分が選ばれたのか分からなくなることがあった。特殊な体質、選ばれた者、としか説明はされていない。

迷いを振り払うように、自宅の部屋に帰ると1人、PCの電源を入れる。
暗くした部屋、モニタの明かりが彼女の顔を照らす。

佐緒里の秘密の時間が始まろうとしていた…。

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