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2011.11.22 変態ヒロイン羞恥淫欲晒し  # 3-1 『最強』
変態ヒロイン羞恥淫欲晒し 門馬小絵の場合
短編 # 3-1 『最強』


月が、この世のものではないほどに大きく、爛々と輝く夜。
魔力に惹かれ、半妖たちの活動も活発になる。

半妖。彼らの目的は定かではない。
だが、古くは妖魔、淫魔などと呼ばれることもあったそれは、人を堕とし、害をなす決して許されざる存在。
ジャスティレイファーもまた、古くは退魔師などと呼ばれた存在であり、現在は半妖を倒すため秘密裏に組織化された存在である。

この時期、ジャスティレイファーたちも特に慎重に、半妖の出現を警戒する。
彼女たち(選ばれた者たちはほぼ全てが女性であった)は2人1組となり半妖の掃討とパトロールにあたることとなる。
行動にあたっては新人とベテランが組むケースが多く、ベテランは新人のサポートと教育を担っていた。半妖の犠牲にあった家族の子供を預かって教育しているケースもあり、若い素質者に対しては、ジャスティレイファーが私生活でも家庭教師のような役割を兼ねていることもある。

門馬小絵。
ジャスティレイファーに変身する者や若き素質者たちの間で、その名前を知らない者はいない。由緒正しき退魔巫女、門馬一族の血を引く最強のジャスティレイファー。代々受け継がれてきたその素質は、最新型の強化スーツと調和し歴代随一とも言われる戦闘能力へと昇華していた。無類の強さを誇り、決して屈しない正義の心を併せ持つ気高き孤高の存在。門馬小絵、彼女がいれば、長く続いてきた戦いにこの代で終止符を打てるのではないか。そんな声さえあった。


駅前のイルミネーションを指差しながら、門馬小絵とペアを組んだ素質者である結衣が声を上げる。
「わぁ、もうクリスマスの準備みたいですね。きれい」
「集中して。奴らは人に化けて忍びこむこともある。人通りの多い場所でこそ注意が必要だから」
「あ、ごめんなさい…」
素質者のことを思って、もあるが、こと半妖退治に関することとなると、絶対に妥協や油断を許さない。つい口調が厳しくなる。素質者の後輩からは、いちばん厳しい先輩としても有名だったのだ。
「ううん、ごめんね。落ち着いたら、みんなでクリスマスパーティーしちゃう?」
「えー。小絵さんがそんなこと言うなんて意外!」
「ふふっ。私が結衣ちゃん用のケーキ、作ってあげる」
「わぁーうれしいですっ」
「…」
「どうしたんですか?」
「…いる」
素早く駆け出す小絵。結衣も必死で後に続く。
細い路地。人目につかない場所で、半妖は人を襲う。

明らかに雑魚と分かる半妖2匹の真ん中に、肩からツノのようなものを生やした人型の半妖が立っていた。しっかりとした形を保てる半妖ほど、位が高いと見なされる。その妖気は、結衣には恐怖をもたらすほど、はっきりと感じられていた。
「小絵さん…」
結衣は思わず、小絵の後ろに隠れる。
「大丈夫。任せて」
こちらへと後退りして逃げてくるターゲットの女性。小絵はその前に悠然と立ちふさがる。

雑魚半妖が舌打ち。
「ジャスティレイファー…また貴様らか…」
「人をおもちゃにする半妖は絶っ対に許さない…私が、滅ぼす! 変身!」
光の渦が巻き起こり、小絵はジャスティレイファーの強化スーツを身に纏う。

「けっ…邪魔を…ぐぉおおおお!」
口が大きく裂け、牙をむき出しにして襲いかかる半妖。だが次の瞬間、目にも止まらぬ攻撃で半妖は消滅していた。
ジュバァアア…あっさりと溶けていく雑魚半妖。

「やるじゃねえか小娘…面白い」
ボス格の半妖は、小絵に襲いかかろうとする半妖の肩を掴むと、そのまま引き千切り自分の体へと吸収する。更に大きくなるツノ。
「え? ボ、ボス? おれ? グェえええっ」
「ちっ、不味いな…力の足しにもならん。俺が手を下すとは。邪魔な小娘め」
「ふんっ。いつまでだって、邪魔し続ける。私は絶対に…半妖を…、許さない!」
全く臆する様子もなく、まっすぐ歩いて行く小絵。
「俺を恐れないだと…生意気なっ!」
肩のツノが自在に伸びる牙のように、小絵を襲う。
「キャァアッ!小絵さん!」
思わず目を閉じ結衣が驚きの声を上げた瞬間、その悲鳴はそのままボス格の半妖のものに変わっていた。
「ギャァああ、ぐええええ、オレ様がっ、ぐ、ぐあぁあっ」
結衣が目を開けるとすでに、半妖の身体は半分が消滅していた。小絵の鋭い動きに為す術なく、あの禍々しい妖力を持つ半妖は敗れたのだ。何もできない半妖にさらに攻撃を加え、完全に消滅させる小絵。

「私は負けない…全ての半妖を…あいつを倒す日まで」
結衣の耳にも確かに聞こえた、力強い決意と悲しみを秘めたような声。

満月に照らされた小絵の影が、仄明るい路地に伸びる。
小絵は、絶対に忘れてはいけない大切なことのように、消えていく半妖を見下ろしながらそれを呟いた。


2011.11.23 変態ヒロイン羞恥淫欲晒し  # 3-2 『予感』
変態ヒロイン羞恥淫欲晒し 門馬小絵の場合
短編 # 3-2 『予感』


巫女風の白い退魔装束に身を包んだ女性が小絵の目の前に立っている。
懐かしくて暖かくも、悲しい記憶。

その女性が振り返って叫ぶ。
「逃げて、小絵。逃げなさいっ!」

女性の前方には、白衣をまとった青年の姿。ただし、身体の一部から異形の触手が見え隠れし、その顔はうっすらと邪悪な笑みを浮かべていた。幼い小絵にも、それが人間ではない事はひと目で分かった。忌むべき存在。禍々しく、邪悪で、圧倒的な恐怖。
「お母さん!」
「私は…大丈夫。絶対に負けない。だから小絵、アナタは逃げて!」
「お母さん…」
「すぐに戻るから、ね。小絵」
「待ってる。お母さん私待ってるから」
触手を繰り出す男との攻防が始まる。
必死で駆け出す小絵。


お母さんは、すぐに戻ってくる。

しかし…その後いつまで経っても、母親が戻ってくることはなかった。
由緒正しき退魔巫女一族である門馬家は半妖の襲撃を受け、焼き払われ小絵以外の人間はすべて亡き者とされた。
小絵はあれからずっと、母親を待ち続け、今でも待ち望んでいる。

「早苗お母さん…」
幼い小絵と手を繋いでいる、母親の唯一の写真。逃げるときに持ちだした、唯一の思い出の品でもある。誰よりも気高く、誰よりも優しかった母。その写真を見るたび、小絵は戦いの決意を強くした。絶対に…負けない。あの男…白衣の男を倒す。それまでは。

近頃、小絵はよくあの時の夢を見るようになっていた。
毎夜のように繰り返し夢を見ては、涙を流しながら目を覚ます。


門馬一族が襲撃を受けてからしばらく立った頃、門馬早苗の縁類で友人でもあった楠響子が、小絵を引き取り、退魔の力を極限まで引き出して高める装置としてジャスティレイファーを開発。組織化し整備して育て上げた。

小絵はすぐにその素質と才能を見抜かれ、半妖を倒すための訓練を受けたが、何よりも最強の力を引き出すことにいちばん寄与したのは、本人の凄まじいばかりの半妖を倒したいという気持ちと、母への想いであった。真っ直ぐで一途な心が、半妖を倒すという一点に全てを集中させたことで、劇的にその力を伸ばし開花させたのだった。

幼い頃から修行と戦いの毎日を送っていたため、多少世間知らずに育ったきらいはあったが、その若さにして、小絵は経験と実力を兼ね備えた最強のジャスティレイファーとなった。

近頃やたら頻繁に繰り返し見る夢--。
母親と、白衣の青年。
「逃げて、小絵。逃げなさいっ!」
「お母さんっ!」
小絵は、あの男との出会いが近いであろうことを、なんとなく予感めいた想いとして感じ取っていた。
絶対に…仇を果たす。
自分を庇い、逃がしてくれたお母さんの…半妖に苦しめられた全ての人たちの、仇を。


同じ頃。
ジャスティレイファーたちのもとに、ある報告が集まっていた。
女性が攫われる事件が頻発し、強力な人型の半妖がそれに関与している。

すでに幾人かの隊員が接触していたが、あまりの力の差に全く敵わず捕らえられ、たった数人が逃げ帰るのが精一杯であった。
討伐にはジャスティレイファーの力、それも強いジャスティレイファーの力が必要。本部でもそう結論付けられた。水神音羽はあの事件以降まともに戦える状態ではないし、新堂佐緒里は近頃出動回数も減り、頼むには不安があった。

現在、支部の司令を務める楠響子は、その役割を門馬小絵に一任した。
「小絵ちゃん。ひょっとしたら…」
「うん、分かってます。その敵とやらは…あの男、お母さんの仇…かもしれない」
「充分に気をつけて」
「絶対に…倒します。お母さんの仇」


また月が煌々と大きく明るい夜。
最強のジャスティレイファー、門馬小絵の運命が、大きく動き始めようとしていた。


2011.11.24 変態ヒロイン羞恥淫欲晒し  # 3-3 『真実』
変態ヒロイン羞恥淫欲晒し 門馬小絵の場合
短編 # 3-3 『真実』


お母さんの仇…絶対に…
今度こそ…敵はあの男、白衣の青年かもしれない…
私ひとりだって、絶対に倒してみせる…

今回の討伐にかける小絵の気持ちには鬼気迫るものがあった。戦いに集中するため、その場所へはひとりで向かうと告げ、サポートは一切断った。
夕刻。調査によって判明した、その半妖が堂々と住み着いている街外れの廃ビルへと辿り着いたとき、小絵はその覚悟によって心身ともに最高の状態を迎えていた。

周りから隔絶されたようにひっそりと建ち、放置されたまま朽ち果てている雑居ビルの成れの果ての姿。時間が止まったまま手入れのされていない外観は醜く汚れ、そこが人間から見放された場所であることを物語っていた。

まるで半妖の巣…醜い場所…
すべて…消滅させる…私は絶対に負けない…
変身!


眩い光と共に、小絵はジャスティレイファーの強化スーツに身を包む。
その光の気配を感じ取ったのか、廃ビルの中はにわかに騒がしくなり、早くも数匹の雑魚半妖が、入り口からワラワラと溢れ出てくる。

「ンギギギギィ」
「覚悟!」
「グウアアァッ」

小絵が走りだし攻撃を仕掛けると、為す術なく雑魚半妖たちは消滅する。
入り口を突破。廃ビルの中へと踏み込む。
中には更に数十匹の雑魚半妖たち。小絵の周囲を取り囲む。

「ングググ…ジャスティレイファーめ…終わりだ」
一斉に飛びかかる雑魚半妖。そのすべてを一蹴する小絵。
「たぁああっ!」
「ンギャァアア」
ズシュゥーー。全ての半妖が倒される。
「こんな程度? 私は負けないっ!」
すぐに階段を登り、雑魚半妖を倒し続けながら、最上階を目指す。

上から、禍々しい半妖の気配を感じる… たとえ罠だろうと… 
私は…あの男を、倒す


廃ビルの最上階は異様な姿に変貌していた。元の壁が見えなくなるほど、まるで半妖の内蔵のように肉壁が辺りと同化し、グロテスクな形状となっている。そして……、禍々しい気配。小絵は部屋の中へと突入する。

「こんなところまで何の用?」
イマドキ風の格好をした若い男性が、部屋の中心に座っている。気配は間違いなく半妖。だが、あの白衣の青年では無かった。
「今回も…違った…」

「あれ…誰か探してたの? おねーさん」
チャラチャラとした雰囲気ではあるが、間違いなく半妖としての実力は今までの相手以上。決して油断せず、慎重に間合いを取る。
「罪のない女性たちを…絶対に許さない」
「女性たち? ああ…アレね。ちょっと手は加えさせてもらったけど、みんな楽しくやってるよ」

男が壁のほうを指差すと、肉の壁が蠢き隣の部屋と繋がる。
その部屋では、信じられない光景が繰り広げられていた。

数十人と集められた女性たちが、みなそれぞれ身体の一部を醜く改造され、裸で絡みあい快楽を貪っている。股間に男性器状のモノを生やされた女性、乳房が上半身より大きく膨らんでいる女性、乳首が指ほどの大きさになっている女性…それらを舐め合い、扱き合い、出し入れし合う。絶え間なく漏れ聞こえる卑猥な音、淫らな嬌声と、絶頂を告げる叫びがあちこちから断続的にあがっていた。
「あぁ~~~~イクゥ~~~ん、またイク~ッ」


「なんてことを…」
「キミのお仲間もいるみたいだけど?」

目を凝らすと、確かに素質者で訓練生だった女の子が、別の女性と絡み合い恍惚の表情を浮かべてしまっている。

なんで…どうして…
こないだの事件といい、何故皆、そうも簡単に半妖なんかの手に…
どれだけ必死の思いで私が…お母さんが戦ってきたと…


小絵は拳を握りしめ、プルプルと震わせる。
「早苗お母さん…私は…負けない」
自分の決意を確認するように、呟く小絵。
そして…目の前の半妖に向かって一歩を踏み出す。

その時。
目の前の半妖が、あまりにも残酷な一言を発した。

「あぁ…キミかぁ。お母さんが…くくっ…。同じじゃん」
「なに…っ!?」
お母さんを、知ってる?

半妖の言葉などに耳を貸すつもりは無かったし、今までも話など聞く前に全て倒してきた。だが、その一言は無視するにはあまりにも意味深だった。
「同…じ?」
「白衣のヤツの持ちもんだっけ、あの退魔師は…」
「何を…言ってるの…?」
「あれぇ? 知らないはず無いよね? キミは見たんでしょ? あの女退魔師の本性…」

小絵の心臓の鼓動が早くなり、脚が震えだす。
「何を…言ってる…言うな…言うなっ」
「あれはいい獲物だったよねぇ。白衣のヤツに肉体改造されて…」
「言うなぁ!」
「退魔師のくせに専用肉便器に堕ちて…」
「言わないでっ!!」

混乱する感情を制御できずただ叫びながら、小絵はハッキリと、自ら封印していた記憶を蘇らせていた。あの日、あの夢に見る光景の続きを。


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「逃げて、小絵。逃げなさいっ!」
女性の前方には、白衣をまとった青年の姿。
「お母さん!」
「私は…大丈夫。絶対に負けない。だから小絵、アナタは逃げて!」

必死で駆け出すと、少し逃げたところで木陰から様子を伺っていた。
そこで見た光景。それは、すぐにでも忘れたくなるほどおぞましいものだった。

白衣の男から伸びた触手が、母の身体にまとわりつき、退魔師の装束を脱がせていく。一切の抵抗をする様子もない母。どうして? そう思う間もなく、その理由はすぐに分かった。易々と近づく白衣の男。母は、裸で男の足元にかしづくと、あろうことか半妖である男の足に奉仕するように、舌を伸ばし始めたのだ。

打ちのめされるようなショックに、小絵はその場から離れられずにいた。

交わされる卑猥な言葉と、はしたなく浅ましすぎる母の痴態。よく見ると母の身体は既に通常の女性とは違う形に改造されており、白衣の男にいいように弄ばれながら、何度も惨めな言葉で隷属を示しては懇願し、絶頂の叫び声をあげていた。
まだ幼かった小絵にも、その意味するところは理解できた。

決して見たくなかった、母親も見せたくなかったであろうその痴態と変態行為をまじまじと眺めながら、小絵は身体を熱くし、甘い疼きを感じていたのだった。


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目の前の半妖は、ニヤニヤと笑みを浮かべながら、言葉を投げかけてくる。
「キミも、したいんじゃない?」
「……」
「母親と…同じように…」
「ちがう…私は…違うっ!」
振り切るように、かけ出す小絵。思い出してしまった忌まわしい記憶を消し去るかの如く、目の前の敵にすべての力で攻撃を仕掛ける。
「ちっ」
障壁を張ろうとする半妖。しかし圧倒的な小絵の攻撃が、それを上回る。
「くそっ…ぐあぁああああ!」
半妖は消滅した。

今の今まで封印していた記憶をまざまざと蘇らせてしまった。半妖の下卑た笑みと共に。半妖は倒したものの、小絵は禁忌の記憶に戸惑いを覚えるばかりだった。

2011.11.28 変態ヒロイン羞恥淫欲晒し  # 3-4 『自慰』
変態ヒロイン羞恥淫欲晒し 門馬小絵の場合
短編 # 3-4 『自慰』



近頃頻発していた人さらいの首謀者である半妖は倒され、いったん、半妖の活動も普段通り程度に落ち着き、ひとまずジャスティレイファーにも普段通りの日々が戻ってきた。
……ただひとつの、変化を除けば。

強力な半妖の住処に単身乗り込み、退治したことで、さらに門馬小絵の名はジャスティレイファーや素質者たちの間に広まることとなった。最強のジャスティレイファー門馬小絵。どんな半妖にも決して負けない切り札。

しかし、広がる名声とは裏腹に、門馬小絵には決定的な変化が生じていた。
あれ以来…なんだかおかしい…
小絵自身も、その変化を敏感に感じ取り、また戸惑いを覚えていた。

近頃繰り返し見る夢。
母親が自らの悲壮な決意と共に、半妖の前に立ちふさがり、幼い自分を逃がしてくれた夢。今までの夢は、そこまでだった。だが、先日の戦いの際に半妖から聞かされた内容…。それは、自ら封印していた本当の記憶。あの夢の続き。浅ましすぎる母親の姿。
夢は今までのように、母親が自分を逃がすシーンでは終わらなくなった。必ず、その後のシーンも含むようになっていた。もしくは、その後のシーンのみがくっきりと再生される日もあった。むしろ、その方が多くなっていたかもしれない。

どうして…早苗お母さん…どうして…
半妖が語った内容、夢の内容は、確かに嘘ではなかった。確実に、幼いあの日、この目で見た光景に間違い無かった。今まで修業の日々の中で封印し、決して思い出さなかった記憶。それが今は、夢となって鮮明にまざまざと見せつけられる。

優しくて、強くて、憧れだった母。その母が…。小絵を逃したことを確認すると…母親はうっとりと、媚を売る女の顔に変わった。迫る半妖の触手に、攻撃も逃げもしない。ただ身体を任せ、服を脱がされていく。下着も付けず露わになった身体は、心なしか紅潮しているようでもあった。
そして、うっとりとたたずむ母に向かって、半妖がゆっくりと歩いて行く。間合いを詰める。やはり母親は戦う素振りもない。それどころか、その半妖である白衣の男が近づくと、母は四つん這いとなり、立ったままの半妖の足元へ顔を近づけ舌を伸ばしていった。


その時、半妖が口にした言葉は、少し離れた場所で隠れて見ていた小絵にも、ハッキリと聞き取れた。
『挨拶はどうした?』
そして、決して聞きたくなかった信じられない一言を、母親は口にした。

「あぁ、はい…。ど、どうか…今日も…浅ましいこの豚、変態マゾ牝豚早苗にお仕置きをくださいませっ」
変態マゾ牝豚。その言葉の意味するところは分からなかったが、母親の姿はひどく惨めなものに感じられ、半妖や、あるいは人間以下の存在にまで自らの身を堕としていることを感じさせるのに充分であった。

そして、小絵の目からもハッキリと見えた。
四つん這いになり高々と上げられたお尻の間、艶かしく覗く母親の秘裂が、既にじくじくと濃い汁を漏らし太ももまで濡らし、卑猥な言葉を口にして半妖の足に舌を伸ばすたび、さらに溢れさせていたことが。


どうして…? 早苗お母さん…。なんで…半妖なんかに…っ
決してもう答えのでない疑問。そして惨めな母親に対する口惜しさと、真実を知ってしまった、思い出したくないことを思い出してしまった後悔。こんな姿など、こんな記憶など見たくなかった。

母親は自分にとって絶対の存在だと思っていた。その母親の仇のために、これまで全てを捨てて修行に打ち込んできた。自らの信念を揺るがす事態に、答えの無い疑問を繰り返す毎日。それでも…夢は決して小絵を逃さなかった。

繰り返し母親の痴態を見る淫夢の日々。
繰り返すたびより鮮明に、より細部まで、浅ましい母親の姿が夢になって現れる。
その中で、小絵の疑問もまた、変化していた。

そんなに…よかったの?

小絵にとっては、決して踏み入れたくも無い疑問であった。だが、答えの出ない状況で繰り返し襲ってくる夢に対して解決を求めるには、その問いを発してみるしか無かった。

早苗お母さん…あんなに普段から厳しく…半妖と戦ってきたのに…
あの行為が…そんなに…、全てを…私を捨てるほど…よかったの?

その答えを追い求めることは、小絵のもう一つの変化、決して認めたくない変化を認めてしまうことでもあった。

夢を見て起きるたび、熱くなっている自分の身体と…股間。母親の痴態を見て、嫌悪感どころか、ドキドキと胸が高鳴ってしまっていたこと。夢を見て目を覚ますたび、下着は汚れ、替えなくてはいけなかった。

あの日、母親はひとしきり足に奉仕したあと、今度は白衣のまま目の前に立つ半妖に向かって、M字に脚を開いて地面に座り直した。半妖には母のあられもない姿が丸見えになっているはずだった。白衣の半妖が下卑た笑みを浮かべると、触手を母の眼前に伸ばしていく。母はうっとりと鼻を鳴らし、それを口に含むと、愛おしそうにイヤらしい音を立てて舐め回しながら、自らの下半身に手を伸ばし、自慰をし始めたのである。

小絵にももう、その行為、オナニーのことは理解できた。
だが、半妖に奉仕しながらそんな行為に耽るなど、決して理解出来ない、認められないことであった。もちろん、そんな行為を想像し、思い出しながらすることも同様である。
だが、夢を見て起きると下半身は甘く痺れ、股間はぐっしょりと湿ってしまっていた。これを…どうにか治めたい。何日も我慢していたそれは、既に限界を迎えていた。

自らの手が太ももに伸び、さすり始めてしまう。
ちょっと…だけ…なら…
これを…治めなきゃ…だから、それだけ…少しだけなら…

小絵の鍛錬された鋼のような精神の、まずいちばん外側の防壁が、今まさに小さな穴から決壊しようとしていた。そのことは、小絵自身もよく分かっていた。分かっていて、その誘惑と葛藤と戦い、何日も戦い続けたのち、繰り返し見る夢によってもたらされる肉の疼きに、とうとう敗北したのである。

ほんの少し…だけ…。一回…だけ…。

自室のベッドの上、部屋着のワンピースの裾をまくり…太ももから…内股へと手が差し込まれていく。しばらくはためらうように内ももを揉んでいた指が、ついに…下着の上から股間をなぞり始める。

んふっ!はぁっ…んはぁ
す、すごい…んんっっ

既に火照りきっていた身体は、指先の刺激ひとつで簡単に燃え上がる。
小絵の人差し指は、下着の上から割れ目の往復をやめられなくなっていた。

はっ…はぁっ…はぁっ…はぁはぁっ

はしたない言葉を発する母親の痴態、そして半妖の触手。
決して妄想の材料にしてはいけないシーンを思い出しながら、指が止まらない。
人差し指の指先をくの字にしてしまい、何度もくにくにと秘裂を押し込むと、その代わりにじゅくじゅくとイヤらしい液が溢れ、下着をぐちょぐちょにする。
小絵は脚を大きく開き、やがて口も開きながら、指先の動きに酔いしれていた。

んはぁぁ、いいっ、だめぇ、こんなの、ああはあっ、あ、あ、あっ…

片手の指を自らの口に入れ、母親がしゃぶっていた触手に見立てて舐めてしまう。
そしてもう片手の指は、割れ目では飽き足りなくなり、ついに下着の上からクリを押しつぶし、ぐにぐにとこすり始めてしまう。

ひゃ、あぁあんっ、んはあ、ダメッ、ダメッ、だめぇ

言葉とは裏腹に、指の動きはどんどん激しくなり、脚はカエルのようにイヤらしく大きく開いてしまう。

違う、これは、試しているだけっ…
夢をおさめるためだけっ…だからっ

半妖と母の痴態を思い出しながらの自慰に言い訳の免罪符を自ら与えてしまうと、後はもうあっという間だった。

あぁ~っイイ、んふんっはぁあ、んはぁ、あ~~んっ

左手の指に激しくしゃぶり付き、右手を股間で激しく動かす。
既に下着は意味を成さないほど濡れて透け、その上で動く指に反応してぴちゃぴちゃと卑猥な音を立てていた。

んむぅっ…はぁあん、ん、んん~~っ、あっ! イイ、ダメ、いいのっ
あ、あぁ~イイっ、私、ダメ、だめぇ、あ、イッちゃう

猛烈なラストスパートをかけ、下着の上からクリを苛め抜く。
激しく浅ましい速さで往復する指先。
大波のような初めての快感に襲われ、小絵は我を忘れて大声をあげていた。

イイ! イイっ! んはぁ! イイ~~~っ!
イクっ! あぁダメもうっ! イクっ! イク~~~~~~っっ!

身体をびくびくと痙攣させ、やがてぐったりと余韻に浸る。
初めてのオナニーの快感に驚きながら、激しい罪悪感に襲われながらも、小絵はこれでもう大丈夫と、根拠のない言い訳をしていた。

はぁ…はぁ…はぁ…
大丈夫…これで…治まるから…一回だけ…だから…
あぁ…すご…かった…


どんなに硬い鋼でも、ひとつ穴が開いてしまえば、そこからは脆い。
たった一度、治めるためだけ、そう思っても、肉体はそうはいかない。
小絵自身そのことを半ば感じていながら、今はただ、妄想オナニーの余韻に浸り続けていた。

2011.12.09 変態ヒロイン羞恥淫欲晒し  # 3-5 『確認』
変態ヒロイン羞恥淫欲晒し 門馬小絵の場合
短編 # 3-5 『確認』


一度だけ…一度疼きを鎮めてしまえば…もう終わり…
こんなことは二度としないと誓った最強のジャスティレイファーの決意は、あっけなく打ち破られていた。

淫夢の後の妄想と、深い快楽を与えてくれる気持ちよすぎる自慰行為。
「一度だけ」は、「もう今回だけ」となり、やがて「疼きを鎮めるためだから」と言い訳し、毎日の常習になる頃には最初の罪悪感すら薄っぺらくすり減っていた。

はしたないマゾ牝豚として半妖相手に痴態をさらけ出し、浅ましい行為で隷属の言葉を繰り返しながら何度も絶頂を貪る記憶の底にいた母親の姿。それは、最強の退魔一族である門馬の誇りを汚すどころか、仲間達への立派な裏切り行為だった。

たとえ母親でも…絶対に許されない…

熱く燃える正義の心は母親の痴態を否定しても、それ以上にグツグツとたぎるマグマのような肉体の疼きに耐え切れず、毎夜あっさりと股間に手が伸びてしまう。

淫夢にうなされ目を覚ますと、股間は既にぐっしょりと染みが広がっている。大きく脚を開くと、すぐにそのぐしょっと沈む染みの中心に指先で刺激を送り始める。

あぁ…どうして…あんなこと…半妖相手に…んんふぅっ
絶対…許されない…っ! これは…違う、疼きを鎮めるためだけ…
んん~っ、ん、ん~~~~~っ!

ヌルヌルと湧き出す淫汁を絡みつかせながら、今度は下着の中へ、指先が侵入していく。充血して肥大したクリトリスに辿りつくと、指先2本で挟むように細かく動かし扱き始める。繰り返すオナニーの中で開発したいちばん気持ちいいやり方だった。夢の内容を思い起こしながらこれをしてやれば、あっという間に絶頂まで到達できた。
ピチャピチャぴちゃぴちゃと、リズミカルになる卑猥な水音がさらに興奮を掻き立てる

ん、ん、んっ、あ、あ、あ!
クリ、クリが、クリが、んぁ!
イク! イク! イク! イックゥ~~~~~~~ッ!


痴夢を思い出しながら、脚を大きく開きピンと伸ばして体中を痙攣させる自慰アクメ。
絶頂まで達すれば、すぐに半妖への憎しみが沸き上がってくる。

はぁはぁはぁ…はぁはぁ…
半妖…絶対に…許せない…
なんで…あんな…

母親をあんなふうに変えてしまった半妖を絶対に許さない。
疼きを鎮めるために、しているだけ…。
半妖への憎しみの気持ちは揺るがなかったが、毎日のオナニーを繰り返す中で、この疼きの正体が何なのか、母親はどうしてあんなふうに堕ちたのか? 小絵はそれを確かめたいと思うようになっていた。

ある日の午後--。
逢魔が時と呼ばれる、夕と夜の間。
小絵は、ある思いつきを行動に移そうとしていた。

あの行為はいったい… マゾ牝豚って…
うっすらと、思い当たることはあった。それを確認するため小絵は、ひと気のない商店街の古本屋に足を伸ばす。昔一度だけ、古い文献を探しに訪れたことがあった。その時の記憶通りなら、この時間の店はお婆さんがひとりきりで番をしていて、"そういう本"も、あるはずだった。

これは前と同じ、半妖との戦いのための…
調査のための資料探し…

そう言い聞かせ店内に入ると、古い本を眺めるふりをしながら、店内の様子を伺う。店番のお婆さん。他に客は誰もいない。心臓の鼓動が早くなるのを感じながら、奥のコーナーへ足を踏み入れる。卑猥なSM系の画報が積み上げられたアダルトコーナー。

すぐに終わらせなきゃ…

何冊か本を手に取りペラペラとめくってみる。女性たちの浅ましい痴態の数々と、卑猥すぎる文言が並ぶ。その中でもひときわ淫らな「SM淫獄」、その画報に手を伸ばし、ページをめくってみる。1ページ1ページ釘付けになり、記憶の底にいた母親の姿と重ねてしまう。

・性器改造と隷属タトゥーで最下層の豚に堕ちたマゾ教師
・野外調教で理性が吹き飛ぶ最低マゾセレブの変態行為告白
・豚鼻責めされ飲尿にむせび泣く哀れな下僕の隷従女上司

性器に付けられたピアスを引っ張られ悦びの表情を浮かべる女性…。公園の男子トイレで全身に落書きを施され、男性便器に舌を伸ばす女性の歪んだ表情…。鼻にフックがかけられ首輪をされて男性の小便を浴び自ら口を広げる女性…。

強烈な写真と語句が飛び込んできて、小絵の脳へとズブズブに侵食していく。

これが…マゾ…。マゾ牝豚…
こんなこと…やっぱり、ありえない
でも…お母さんは…


あの時の母親の蕩けた表情と同じ何かが、そこには写っていた。
ページを捲るたび身体が熱くなり、立っているのがやっとというほどに、脚が震えだす。思わずスカートの中で太ももをこすり合わせようとしたその時、入り口の方から、ガラガラと引き戸の開く音がした。

あっ!!

慌ててそのコーナーを出ていく小絵は、しっかりとその本を手に持っていた。
入ってきた中年男性が、アダルトコーナーから出てきた小絵に好奇の目線を向ける。

これは…調査のため…だから…

必死で本を隠しながら男性とすれ違う。ジロジロと眺め回されながら、心臓の鼓動はよりいっそう早くなり、本の中の女性と同族になったような気分に襲われる。何度もレジの前を往復したあと、やっと震える手で本を差し出す。店主のお婆さんの会計が終わると、走り去るようにその店を飛び出した。

あの男性に本を見られたかもしれない…
これは調査だから…これで…きっと分かる…
なんでお母さんがあんな風に…

商店街から遠く離れもう大丈夫だと思った頃、閑静な住宅街の入口に差し掛かると、そこには小さな公園があった。静かな風が吹く、何の変哲もない住宅街の公園。今はそれが秘密を隠した場所のように感じられ、言いようも無いほど胸がざわめいた。

本を立ち読みしていたときから、既に身体は熱くなり、股間はドロドロに蕩けていた。下着はぐっしょりと漏らした蜜で染みを作り、あそこが開きヒクついてしまっているのが自分でも分かる。

これを鎮めたい…それだけ…
少しだけなら…


生唾を飲み込み…辺りを見回す。公園の中へと歩いて行く。それだけで、胸の高鳴りはどんどんと速度を上げていき止まらなくなる。やがて、薄汚れた公衆トイレの入り口が近づく。普段であれば、用をたすことも憚られる公衆トイレが、不思議と汚い場所とは感じなかった。

そして、トイレの入口に立った時。
本の中の女性に自分を置き換えていた小絵は、自分がどういう行動を取るか分かっていた。そのための言い訳を、頭の中で確認する。

確かめて…みるだけ…
男子トイレを…借りるだけだから…

訳のわからない言い訳をしながら、男子トイレに足を踏み入れる。

プシュッ
一歩踏み出しただけで、背徳行為の緊張に股間が反応し蜜を吹き出し、下着越しに垂れそうなほど濡れてしまっている。フラフラと歩きながら個室に入ると鍵をかけ、扉に寄りかかりながら本を取り出し、片手でめくる。

あぁ…すごい…
私…私… しちゃうの?
ううん…違う、確かめてみるだけ…

決まりきったように万能な言い訳を思い浮かべると、すぐに片手はスカートの中、下着の中に忍び込み、ヌルッとしたクリを指先で挟み込む。そして、お得意の扱き。

ひぃいい!
あ、あぁっ! あうぅうう
イイ、いいっ…んんぁ、だめっ、イイっ!

立っているのもままならず、今度は閉じた洋式便座の上に本を置くと、しゃがみ込んでスカートを捲り、それを口にくわえることで声を漏らさないようにしながら、片手でクリを扱き、片手で胸を浅ましく貪る。

んむぅう~っ! んんんんんっ
(あぁ…すごい、今までより全然っ! すごいぃ!)
んんむっ!んむぅ! ん~~~~っ!
(なんで、こんなにっ! だめ、だめ、っだめ、こんな場所で)
んんんんん! んんんんん! 
(でもイイ、すごい、イキたい!イキそう!イキそう!)
ん~~~~~~~~~!

しゃがみ込んで淫らな自慰を続けながら、強烈な快感が全身を貫く。
声を漏らさぬようにくわえているスカートももどかしくなる。

(も、もういい! 聞かれてもいい、思い切りイキたい!)
んはぁ、あぁ、あぁ、イイ、イイ、イクッ! イクぅ~~~ッ!

スカートを離し、解放されたアクメに浸るとその場にへたり込み、扉に寄りかかる。淫獄の炎に焼かれ脳を溶かしながら、小絵はマゾ豚という単語を思い浮かべていた。


2012.11.17 変態ヒロイン羞恥淫欲晒し  # 3-6 『結衣』
変態ヒロイン羞恥淫欲晒し 門馬小絵の場合
短編 # 3-6 『結衣』


小絵に同行しジャスティレイファーとしてはまだ半人前以下である素質者の結衣は、
どことなく以前と雰囲気の変わった小絵に対し、はっきりと言葉には出来ないものの、
かすかな違和感を覚えていた。

「小絵さん、ずっとひとりで戦わせちゃって…ごめんなさい」
「え?」
「私が早くもっと強くなれたら…」
「大丈夫。私は平気だから。それに結衣ちゃんには素質がある。私なんかよりもずっと力を秘めてるかも知れない」
「…そんなこと無いですぅ。私まだまだ弱っちいし、半妖も怖くて仕方ないし…」
「うぅん、それでいい。怖さを感じるのも必要なことなの」
「いつか…あんなやつら絶対に絶滅させます。絶滅…あれ、小絵さん…どうやって絶滅させるんでしたっけ?」
「ふふっ…。おそらく、奴らの親玉を叩くこと。私たちの戦力の方が強いことを示せば、うかつに手を出しては来なくなる」
「私、普段は抜けてるかもしれないけど、半妖は絶対に許せないんです。だから、私だって…」
「そう焦らなくてもいいから。ね」

最強のジャスティレイファーとして、頼りない戦力を埋めるようにひとりで強力な半妖と戦い続ける小絵。
他のジャスティレイファーはまだまだ上級の半妖には歯が立たず、結衣は素質者として、素人に毛が生えた
程度の力しか発揮できていなかった。司令官からの命で、雑居ビルへと赴く2人。

「響子司令官が言ってましたよね。調査でこの辺に半妖のアジトがひとつ見つかったって。このビル? 如何にも怪しい…。怪しすぎます」
「結衣ちゃん、くれぐれも油断しないで…」
「もちろんです、小絵さん。きゃぁっ!」

ビルの回りをうろちょろしていた結衣の脚に、ビルから伸びてきた触手が絡みつく。

「っ!」

人ひとり引っ張っているとは思えない速度でビルの中へと引きずり込もうとする触手を、
それを上回る素早さで追いつき一刀のもとに切り捨てる小絵。

「はぁはぁ…小絵さん…危なかった…わたし…」
「だから、絶対に油断しないで。卑怯な手ばかり…半妖、許せない…」

ビルへと突入する小絵。そこには4体の半妖が待ち受けていた。それぞれ魔物に近い形を取っている。
間違いなく上級の半妖。

「よ、4人もいる…。やっぱり苦手です…なんかキモい…」
「私に任せて。下がってて、結衣ちゃん」

「グヒヒヒヒ、ジャスティレイファーとやらか…ここをかぎつけるとは…」
「ただの小娘じゃねえか…遊び相手に丁度いい」

「貴様ら…」
怒りに拳を震わせながら、小絵は相手を睨みつける。
人々を苦しめ続け…母親をあんなふうにした半妖を…絶対に許さない!

刹那、変身し目にも留まらぬ速さで半妖の懐に飛び込んだ小絵の攻撃が、2体の身体を真っ二つにする。
「あれ? なんだこいつ…ぐへっぁ」

残りの2体が散り散りにビルの入口と出口から逃げ出していく。
「へあぁあ…こ、こいつ強すぎるっ」
「ちっ…逃がさない!」
ビルの入口、結衣の方へ向かった半妖をまた、ひとっ飛びのうちに叩き斬り消滅させる。
「ヒィイイ! 覚えてろ!」
出口からの1体は逃したものの、半妖4体のアジトは一瞬にして壊滅した。

「もう気配は無い…。結衣ちゃん、大丈夫?」
「はい…うぅう…小絵さんが倒してくれなかったら危なかった…」
「もう、これから結衣ちゃんも戦っていくんだからね」
「は、はい…でも、良かった…小絵さんが無事で」
「ありがとう…。じゃあ…今日の任務は終わりね」
「はーい。小絵さん、今日もありがとうございました」

変身を解くと、普段着に戻る小絵。程なく2人は笑顔を交わし、別々の帰途に着く。

……… …… …

車通りも少ない静まった夜道。
半妖との戦いで身体を動かしたからか、小絵の頭はまだ軽い興奮状態にあった。
コツコツと響く自らの靴音と、車の行き過ぎる音。
こうしてひとりで歩いていると、小絵の頭に去来するのは、日常まで侵食し始めたいつもの母親の夢と、
繰り返しよぎるマゾ牝豚という単語。そして雑誌で仕入れた、惨めな調教シーンの数々だった。
それは女性にとっては屈辱以外の何物でもないどころか、誇り高きジャスティレイファーとして戦う小絵には
到底信じられない行為だった。

だがその屈辱的なシーンの数々が、小絵の身体をどうしようもなく熱くする。
駅からの帰り道、静かな夜の平穏がそれに拍車をかける。

疼きを鎮めるだけ…確かめてみるだけ…
変態行為に浸るための、鋼鉄の意志に小さなヒビを入れる言い訳は、
何度も繰り返され、やがて摩耗する鋼鉄はヒビだらけで脆弱なものに成り果てていた。

SM本を手に入れたことに始まり、公園の男子トイレでのオナニーで今までに無い興奮を覚え、
その後も普通の自慰ではまるで満足出来ず変態行為を繰り返してしまっていたいた小絵は、
キョロキョロと火照った顔で通りを見回し、ある看板を見つけると、またひとつ、新たな言い訳を始めていた。

ああいう事に慣れたら…きっと何も感じなくなる…
SM本を手に入れた時の、あの目眩がするような胸の鼓動。本を買うところを見られてしまった、
はしたない姿を見られてしまったという恥辱。それでも…あの感覚に…淫夢に慣れてしまえば…何も気にしなくなる…惑わされなくなる。
心の底に隠された本心が真逆であることに気づいていても、巧みな言い訳で自らの欲望を包み隠す。

小絵は、通り沿いの小さなDVDショップへと足を踏み入れていた。
チェーン店では無く、個人商店のような小さなお店。埃の匂いとすえた匂いが入り混じり鼻を突く。
フラフラと誘われるように…店の奥へ歩き出す。そこには、きっと想像したものがあるはずだった。
区分けられた一角には、アダルトDVDが山積し、数人の客がそれぞれを手にとっては選んでいる。
一斉に小絵に向けられる視線。コソコソと俯いて顔を赤くしながら、小絵の言い訳は続く。
母親のあの行為…それを確かめるだけ…それだけ…

SMと書かれた棚を見つけると、自然と早足になり、そこへと向かう。
男性客の視線が全身を貫通するほどに突き刺さり、体中が熱くなる。
心臓は破裂しそうなほど高鳴り、口から飛び出してしまうのではないかとさえ思った。

震える手で、棚から数本のDVDを取り出しては、パッケージに釘付けになる。
写っていたのは、写真集よりももっと生々しい調教シーンの数々。
「マゾ牝豚地下調教」
地下牢のような場所で、首輪を付けられた女性が四つん這いになり、片足を上げて
おしっこをしている姿、その恍惚とした表情。

「深窓のマゾ令嬢」
清楚なワンピース姿の同年代の女性が、下着を降ろされ、お尻に何かを注入されている姿。
苦悶の中に悦びが同居したような艶かしい表情。

そして、シンプルなタイトルの1本に心奪われる。
「秘密捜査官 牝豚堕落」
手にとったそれは、想像通りの、いや、期待通りの代物だった。
表面に映る勇敢に毅然と銃を構えている凛々しい女性の姿。裏側の写真では、その女性が鼻フックされ惨めな顔を晒しながら、淫具の上に跨り深々と腰を落とし、仁王立ちした犯罪者の男性器へと舌を伸ばしていた。

あぁ…マゾ牝豚に堕ちるのって…そんなに…いいの…? 
お母さん…半妖の…

摩耗しきった鋼鉄の意思は、内側からドロドロとした淫欲を滲ませ続け、
小絵の股間も同様に、自分でもハッキリと分かるほど淫汁を漏らし下着を濡らしていた。


「お嬢ちゃん…マゾ牝豚になりたいのかい?」
冴えない中年オヤジが、いつの間にか横に接近し耳元に囁きかけてくる。
「ひやっっ!」
腕を伸ばし思わず相手を跳ねのけると、DVDを棚に戻し慌てて店を飛び出す。

早歩きで通りをキョロキョロと見回す。探していたのはそう、股間を弄り、鎮めることの出来る場所。
それでも、辺りにはコンビニも公園も有りそうにない。小絵は細い路地を曲がると、
閉店し電気の消えた小料理屋の看板に身を隠す。

すぐ…終わるから…

しゃがみ込むと脚を開き、スカートの中、
ぐしょぐしょに染みの広がった下着へと手を伸ばす。
我慢出来ない…あぁん、あ、あぁはぁあ…ダメ…あぁあん、
ダメ…ちがうの…あぁん
い、イヒィ、あはぁああっ…んんふっ…
あ、あぁ~~っ、んっ!イイ、イイ、イイっ!

すぐに子猫の鳴き声のような、早口で甘ったるい嬌声を漏らしはじめる。

こんなところ…半妖にもし見つかったらっ
その想像がさらにクリを固くし、アスファルトへと汁を垂らす。
恐怖とは裏腹に、下着をずらし直に敏感な箇所を刺激し始める。
卑猥な水音と喘ぎ声のハーモニーが細い路地に小さく響き渡った。

SM写真集の卑猥な文章、夢のなかでの母親の浅ましすぎる痴態、
先程見たDVDの、堕落した捜査官の哀れなマゾ痴態、
中年男性からの下卑た囁き「マゾ牝豚」。
それらすべてが渾然一体となり、頭が真っ白になる。

イキますっ!イキますイキますっ! 
マ…マゾ牝豚小絵、イキますぅっ!

その言葉を発し、妄想に重ね合わせ舌をだらし無く伸ばしてみると、
脳神経は火花を散らしスパークした。
クリを潰し、片手で蜜壺のいちばん奥へと指を突き立てる。

アヒィイィッ!ヒィイ!
ダメそこイク! イク~~~~~~~ッッ!


プシャァアッ。地面に小さな水たまりを作りながら、
深夜の路地オナニーで脳を焦がす壮絶アクメ。
小絵の頭の中には、ハッキリと「マゾ牝豚」の4文字が刻印されていた。

2012.11.21 変態ヒロイン羞恥淫欲晒し  # 3-7 『診断』
変態ヒロイン羞恥淫欲晒し 門馬小絵の場合
短編 # 3-7 『診断』


雑居ビルの一室にあるカウンセリングクリニック。
小絵はその扉の前に立ち、決意と覚悟を新たにしていた。
ビルの外では、半人前の素質者達があらゆるケースを想定し、援護できる装備で待機していた。
小絵に負担をかけないよう、小絵自身にもそのことは知らされていない。

新型の半妖検出装置により、半妖が潜む可能性があると確認された場所。人間社会に潜む半妖を探るため、
探知深度は極限まで振り切られていた。
そのため今までも往々にして間違いがあった。だが、確率は五分五分。半分が半妖なら、赴いて損は無い。
乗り込んで殲滅するだけ。既に何箇所かで上級クラスの半妖が潜むアジトを壊滅させていた小絵にとっては、
今回も何ら変わりはなかった。柔らかい私服姿だが、決意は固く、その瞳には一点の曇りもない。

×××

時は一週間前に遡る。
場所はジャスティレイファーのアジト。

都市郊外にある、地下の施設である。隊員はここで訓練を受け、
素質者から一人前へと成長すると、単独での半妖退治へと繰り出していく。
そして、代々続く半妖との戦いの中、退魔巫女の力を体系化し、装備として
増幅できるように開発されたのが、ジャスティレイファーのスーツであった。
その活躍によって、人々を襲う半妖の数は減ったかに見え、
ジャスティレイファーの勝利は近いように思えた。

だが、現在のジャスティレイファーの司令官を務め、
門馬早苗の古くからの友人でもある楠響子の考えは違った。
雑魚の半妖が減った代わりに、強大な力を持つ上級の半妖が増え始めている。
知恵を付け、人間界に潜みながら、数々の女性を攫い、好きなように弄んでいた。
決して許されない。許されざる存在。
被害件数は増え続け、巧妙化した分、潜在的な被害はさらに多いはずだった。

そして、水神音羽の戦線離脱。ジャスティレイファーが狙われている。
今や上級クラスと太刀打ちできる戦力は門馬小絵ただ一人となっていた。
アジトの奥、司令室で響子は小絵に語りかける。

「小絵…今はアナタだけが頼りなの」
「響子さん…。分かってます。絶対に半妖を…あの男を見つけ出して倒す。…それだけです」
「でも…無理はしないで…素質者たちが一人前になるのにだって、そんなに時間はかからないわ」
「結衣ちゃんや未羽ちゃんに危険を負わせる訳には行きません。上級クラスの半妖は…私が」
「新型の半妖検出装置で、いくつかの場所の目星は付いてる、でも…」
「響子さん、お母さんの仇は必ず私が」
「そう……分かったわ。でもくれぐれも油断はしないで。早苗に続いて、アナタまで失いたくない」
「私は負けない…みんなのためにも…必ず」

小絵の任務中、司令室に隊員を集めた響子が、真剣な面持ちで語りかける。
白いタイトなスーツ姿の響子には、如何にも司令官という威厳があった。
「いい? 素質者のみんなは小絵をサポートすること。あなた達が油断をすれば小絵に危害が及ぶことを忘れないで」
「私たちがもっと…強かったら…私だって、戦いたい」
結衣が悔しそうな表情を浮かべる。響子がそれに気づき、結衣を制する。
「今のアナタの任務は、小絵のサポートを遂行すること。このまま半妖達に良いように
ヤラれている訳にいかない。そのためにも小絵には…」
「わかり…ました」
結衣は小絵の戦いの過酷さを思いながら、何も出来ない自分自身に苛立ちを感じていた。

×××

「ここは…あらゆる方のお悩みを解決する医院ですから。全ては心の持ちようによって…」
あまりにも特徴がなく、明日にはその顔を忘れているであろう、白衣をまとった青年が小絵の前に座り、意味のないことを喋り続けていた。これは…ハズレだ。一般客のフリをして様子を探っていたが、禍々しい気配などどこにもなく、むしろ目の前の男性は純真すぎるようにすら思えた。
「そう…ですか…」
「どんな悩みも解決出来ますよ。心の問題だけじゃありません。身体の不調も、何となくおかしい、という悩みだってそうです…整体だって出来るんですよ」
青年の笑顔。覚悟を決めて入ったのが馬鹿馬鹿しく思えてきた。
「ここを訪れて楽になったという方は大勢います…アナタもそうでしょう? 秘密の悩みを抱えているから、ここへやってきた」
秘密の悩み…もちろん、無いわけではなかった。
真っ先に思い起こされるのは繰り返される母親の夢と、欲求に負け繰り返してしまう小絵自身の秘密の行為。
「悩み…。特に…無いです」
「そうですか? ひとりで抱え込んだ重荷に押し潰される前に…。隠している自分自身をさらけ出せば、楽になります」
「えっ…。隠して…いる?」
「無いとおっしゃられる女性ほど、抱え込む傾向は強い。周りの人間には誰にも言えない…そんな悩みを…。ここで話して解決されては? ふたりきりですし、当然秘密は厳守します。誰にも漏れる心配はありません」
その目には不思議な説得力と、安心感があった。
「いや…でも…」
「…最初は皆そう言います。痴漢に遭い続けながら、それ無しでは居られなくなって罪悪感にもがき苦しんでいた女教師…。夜中の露出徘徊が病みつきになり、仕事中にまで露出を繰り返すようになった婦警…。普段はたくさんの部下を率いながら、本心では誰かに隷属して奴隷扱いされたかったキャリアウーマン…」
「そん…な…」
「無いわけでは無いでしょう? 安心して、全てを話してください…。毎日たくさんの方を相手にしていますから、それぞれのことなどすぐ忘れますし…誰にだって、秘密はあるものです」
何も気にしない様子でカルテを整頓し始める青年。

話せば本当に楽に…? 小絵の心は揺れていた。全部を話さなくたって…。ただの患者としか思われていないし、偽名を使っている。それに何かあっても、この場で思いつきの嘘を言った、ということにすればいい…。悩みが解決するんだったら、戦いだけに専念できる。でも…どこまで話を…? 告白の予感に、小絵の身体は熱くなり始めていた。

「夢を…見るんです」
「夢?」
「はい…母の夢を…」
「……それが、アナタを苦しめる?」
「…はい」
「どうしてそれが? アナタの思い描いていた母親像とは異なったから?」
「えっ? …そうです」
青年が指摘する言葉が当てはまっていることに驚く小絵。

「そうですね…解決するためには、理想と異なっても、ありのままを受け入れることです」
「受け入れる… あんな姿を…? 無理…です」
「それじゃあお聞きします、アナタはそれを、全て否定できますか?」
「それは…」
「否定出来ない?」
「はい…」
「どんな夢か言ってください」
「…」
「たかが夢でしょう?」
「……」
そう、たかが夢の話。小絵は顔を赤く染めながら、その痴夢を答え始める。
「母が…決して負けてはいけない相手に…自ら…その…屈服、していて…」
「ほう、それで?」
「それで…母はその男の言いなりになって……」
「何をしていましたか?」
「自分を慰めて…」
「慰めて?それは…」
青年は何もわからないかのように聞く。

「お、オナニーを…していました」
「そうですか…うーん…」
決して興味本位ではなく、真剣な面持ちで考えこむ青年に、信頼を感じる小絵。
「決して負けてはいけない相手に屈服し、オナニーして快楽を貪る母の姿を…否定出来ない?」
「それは…」
「そして…アナタ自身もその夢に影響を受けている」
「え…?」
「そうでしょう?」
小絵の心臓の鼓動が早まってくる。
太ももに置かれた小絵自身の手がスカートを握りしめ、内股気味にギュッと太ももを閉じ合わせる。

「では…母親は夢のなかで何を言っていましたか?」
「それは…」
「言ってください、アナタがそれを乗り越えるために必要です」
「はい…。それは… 浅ましいこの豚、変態マゾ牝豚にお仕置きをくださいませっ、って……」
夢のなかの母の言葉とはいえ、人前で初めて言ったその言葉に、全身が熱くなる。
「ふむ…そうですか」
「……」
「夢は、自浄作用を持つこともあります。何かを告げているんです」
「何を…ですか?」
「夢から醒めて…何をしましたか? 言ってください」
青年の言葉には有無を言わせない迫力があった。

答えることで乗り越えられるなら…。脳内で小絵の言い訳が始まる。
「オナニーを…しました…」
「週に何回?」
「それは…3回くらい…」
「誤魔化さないでくださいね、治療のためです」
「あ、ご、ごめんなさい…10回くらい…」
「家だけでは無いですね?」
「あぁ…はい…」
「いいんですよ、変態オナニーで興奮して罪悪感を覚えている。ならば一度抱え込まずに楽になりましょう」
「は、はい…」
「どこでどうやって?どうでしたか?」
「公園の男子トイレで…SMの本を見ながらオナニーしたり…DVD屋さんの路地で…それに…あぁ…電車でも…オナニー…しました」
「変態ですね…マゾ牝豚の素質があるようだ」
「マ、マゾ…牝豚の?」
今はもう穴だらけとなった鋼鉄の意志。その言葉は穴から心のいちばん柔らかい場所に突き刺さった。

「そう…母親のマゾ牝豚姿に憧れを感じ、変態オナニーを繰り返しながら、その背徳感に苦しめられている」
「そんなことは…」
「母親の淫らな姿を夢に見た後にオナニーし、外でも見つかることに怯えながらそれを快感に変えてイキまくっておきながら…」
「言わないで…ください…」
「電車でのオナニーとは?」
「それは…車両の隅で…壁に向かってスカートを捲り上げ…見つかったら痴漢されちゃう、って思いながら…」
「背徳感、罪悪感に苛まれながら… 気持ちよかったんですね?」
「はい…あぁ…だって…すごくて…クリを擦ったらすぐ…あぁ…」
初めて他人に変態オナニーを告白してしまったことで、既に意識には桃色の霞がかかり、声色は甘く変容し目の輝きは失われ、とっくに股間は潤いを蓄えていた。

「分かりました。その苦しみを…乗り越える方法があります」
「方法? ほんと…ですか?」
これで、戦いに専念出来る。邪念に惑わされることなく…。
「そういった女性に用意している特別な治療です」
「特別?」
「簡単に言えば、ショック療法と言ったところでしょう」
「……それは」
ゴクリ、小絵が生唾を飲み込む音が微かに響く。
「マゾ牝豚としての最上級の屈辱で、その苦しみを反転させて解き放ちます」
「反転…? 解き放つ…?」
いちばん気になったのは、その前の言葉だった。
「快楽治療、連続絶頂、屈服体験、マゾ牝豚としてお望みであれば一夜限りの肉体改造まで…」
「治療…そんなこと…」
それぞれの言葉の、魅惑的過ぎる響き。
「浅ましく惨めすぎる牝豚としての体験で治療を行い、全てから解き放ちます」
「全てから…解き放つ…」
その言葉の前に発された、何度も夢想した形容詞。
「今回はここまででもいいんですよ?」
「あ…それは…あぁ…」
「どうしますか?」
「ち、治療…してください…」
「何の?」
蕩け切った声で、小絵は答えてしまう。それが今、いちばんしたいことだった。
「浅ましくて情けなくて…惨め過ぎるマゾ牝豚の屈服体験…肉体改造も… お願い…します」
「分かりました。では…こちらへ」

立ち上がり奥の診察室へと促す青年。
小絵の前を歩きながら、その顔はニヤリと歪んでいた。
2013.03.25 変態ヒロイン羞恥淫欲晒し  # 3-8 『体験』
変態ヒロイン羞恥淫欲晒し 門馬小絵の場合
短編 # 3-8 『体験』


「それでは…ここへ。横になり楽にして下さい。下着姿になって」

白衣の青年に促されるまま、小奇麗な診察室の診察台へと上がる小絵。
男性の前だというのに抵抗もなく、服を脱ぎかごへと入れる。
身体を横にしていても、これからされることへの期待と興奮で、逸る気持ちを抑えきれずにキョロキョロしてしまい、股間は既に自分でも分かるほど染みを作っていた。

「えっと…カルテでは…お名前は"サヨさん"と記入されていますね」
「はい…」

偽名だが、青年の口ぶりにそれを見抜かれているのではないかとドキドキしてしまう。

「それではサヨさん…これから私は貴女をマゾ牝豚扱いさせてもらいます。この浅ましい症状を治すための治療、あくまで治療ですから…。肉体調教も一晩で元に戻りますし、今日の治療で全て反転し、苦しみから解放されますから」
「あぁ…は、い…」

見ず知らずの他人に変態オナニーの全てを打ち明けてしまい、自らお願いした惨めなマゾ牝豚扱い。青年の蔑みの目付きに、小絵はますます情けなくビクビクと体を震わせてしまう。

「母親の夢を見て…自身を重ねてどうしようもなく惨めなマゾ牝豚調教を想像して変態オナニーしてたんですからね。マゾ牝豚としての素質は充分だな」
「あぁ…」

厳しい言葉遣いに、医師と患者というだけではない関係性を意識させられる。

「屈服して感じたい、ねえ…浅ましい肉体改造まで妄想してたなんてな、ド変態が。変態露出オナニーも病みつきになった常習犯だもんな。オナニーが見つかってマゾってバレたいんだろ?」
「す、すいません…あぁ…そ、そんなこと…な、ない…です」
「職業は…カルテには…ん? 捜査官? なんだそりゃ、こんなマゾ豚が捜査官だって?」

職業の記入に迷いふと書き込んだ単語は、オナニー妄想の材料だった。

「おおかた捜査官になって敵にマゾ豚堕ちする妄想でもしてたんだろ? 潜入捜査ごっこか? 自分でマゾの本性明かしてたら世話ねえぞ」
「あぁん…そ、それは…」
「じゃあ、マゾ豚のお望み通り…」


ガシャ。両手両足に拘束具が嵌められ、Xの字に拘束されてしまう。
もはや自らの意志では身体の自由を得ることは出来ない。そのことがいかに重大なことかも理解せず、蕩けた小絵の頭は、これからの行為にますます期待を高めてしまっていた。

「この特殊な光でお前の身体はマゾ豚にふさわしく成長する。うれしいだろ?」

小絵の身体の上から、照明の眩しい光が身体に当てられる。そこに漂う妖気にすら、今の小絵には気づくことが出来ない。

「これでお前の胸はマゾ豚らしく、いや、マゾ牛のホルスタインになる」

服の上から当てられた光で、胸がどんどん熱くなったかと思えば、服がはちきれんばかりに膨らんでいく。バストサイズは84から、90、95…。既に乳房はブラからはみ出し、こぼれてしまっている。

「あぁ…は、恥ずかしい…胸が…」
「乳首もだよ、マゾ豚」

光の当たった乳首は、小絵の親指程度に膨張していく。
写真集を見て繰り返し妄想した、はしたないマゾの胸。
そして今度は、光が下着だけの股間へと当てられる。

「んんっ…あぁんっ…んはぁあ…私の…身体…ぁあ…はしたない…」
「まだだ…」

大きく染みが広がった白い下着は、既にその下の淫裂を透けさせており、
パックリ開いた陰唇と、震えるクリがばっちりとその存在を主張していた。

「あ、あぁっ…熱いっ…あ、あ、あっ」

陰唇のビラビラはボロ雑巾のように伸び…クリは小指の第二関節ほどの大きさへと変化した。

「マゾ豚のホルスタイン胸と変態マンコの出来上がりだ」

お目見えとばかりに、青年はブラとショーツを切り、剥ぎ取る。
首だけを起こして見る小絵の目からは、以前よりたわわ過ぎる巨乳越しに、ヌラヌラと淫液が絡みつきそそり立つクリが見えた

「あ、あぁああ…こんな…イヤらしい体…」
「最高だろ? ド変態の浅ましい豚が…お願いしてみろ、どうされたいか」
「ど、どうか…さ、小絵の浅ましく惨めな身体を、弄んでください…」


すんなりと言葉が出てくる。そして、偽名を使うことすらも忘れてしまっていた。
正確には、そのほうがより興奮を得られると、無意識のうちに選択してしまっていた。
その言葉を聞き逃さず、白衣の青年はニヤリとほくそ笑む。

「そういえば…マゾ牝豚小絵は…どっかで見たことがあるような…誰かに似ているよなぁ。たしか都市伝説で化け物と戦っているのだとか…ジャスティ…なんとか?だとか…」

青年の手が、小絵の巨乳になり垂れた胸をまだ優しく揉み、下半身では内股にただ焦らす愛撫を加えながら、そういった。

「…えっ!?」

ジャスティレイファーは国から秘密裏に援助を受け、情報統制がされることで、一般の報道に晒されることはなかったが、それでも、インターネットや三流ゴシップ誌で都市伝説として、目撃談を記事にされることはあった。小絵の顔もどこかで出てしまっていたのかもしれない。一般人を救う以上、それら全てを統制することは不可能だった。

「気のせいか…まさか、化け物と戦う存在がこんなマゾ牝豚なわけないもんな」
「あっ…そんな…ああぁ…も、もちろん、ち、違っ。はぁああ」
「だがカルテには…捜査官と…」
「あ、そ、それは…」
「本当にマゾ牝豚に堕ちて全てを開放したいなら、素性を晒すんだな。そのほうがより深い快感を得られる…」
「あ、あぁ、ああ」

青年の手は焦らし続けるばかり。小絵の頭の中にもはや理性や通常の道徳観念はすっかり溶けてしまっていた。
「どうなんだ?」
「あ、あぁあ…は、はい…私は…小絵は…妖魔と戦う…ジャスティレイファー…です」
「妖魔に屈服する妄想で淫乱マンコをドロドロにし、オナニーに耽っていたんだな」
「そ、それは…その…」


青年の手が親指ほどの乳首を握り…小指の先ほどとなったクリも握り締める。

「ひゃぁああっっ!」
「これを扱かれたら、たまらずイキまくるか? マゾ牝豚小絵。だが…それだけじゃ物足りないだろう? そうだ、分かっているはずだ。どんな姿で、それをされたいか」
「あぁああ…あぁあ…はぁはぁはぁ」

小絵の、マゾの愉悦に蝕まれた意識では、答えはひとつしか無かった。
変身して、ジャスティレイファーのスーツ姿で浅ましく絶頂を迎えたい。
そんなこと…理性がそう否定するほど、マゾの本性がそれを求めていた。

「お前次第だ…」
「あぁ…へ、、変身…」

両手両足を拘束されたまま、身体が光りに包まる。巫女装束を現代風に改造した、ミニ風の巫女装束スーツ。半妖と戦う退魔巫女の正義の証。それを…快楽のために…、その背徳感に、小絵は漏らしたように股間から蜜を流す。
ホルスタイン胸によって胸元が大きく露出してしまっており、スカートもまくれ上がり、クリは握られたままとなった。


「あははは。これが戦う時の姿か。さあ…叶えてやる。マゾ牝豚の望みを」

両乳首を寄せ束ねて握りしめ、もう片手はクリを握ったまま、それらが凶暴に、一斉にシゴかれ始める。
凶悪過ぎる快楽の波。

「ひぃいいいいいいいいいいいぎぃいいいいいい!!!」
「イイんだろ? マゾ牝豚小絵」
「い、イイ! イイの、イイの、イイのぉ! いひぃいいい! イイ、乳首とクリよすぎ! やばい、やばいやばいやばいぃ! やばっっ! んほぉおおおお」
「こうされたかったんだろ? 浅ましすぎる豚が」
「はいぃいい! マゾ牝豚小絵、イイ、クリイイ!もっと、もっと擦ってぇっ! イグッ! イグッ! イグッ! イグッ! イグッ!」
「幸せか?」

ジュブッシュ、ジュブシュ、ジュブシュ。クリに絡みついた汁が卑猥な音を奏でる。
「幸せですぅうう! イキますイキますイキますイキます!!!」
「イケ、本性を叫びながらな」
「あぁああんん、変態のマゾ牝豚、マゾ牝豚の小絵イキますぅうううう! イッグぅぅぅぅぅぅぅ~~~~~んん!!!!!!」 
「こんなもんじゃない。両穴拡張もだ」

乳首が離されたかと思うと、今度は双頭ディルドが股間へと充てがわれる。そして、それを折り曲げると、オマンコとアナルの両方へと、それは侵入してきた。そして、クリ扱きとの連動。

「ひいいいいいいいいい! おまんこ、おまんこ! アナルも、アナルとおまんこやばいぃいい!」
「クリチンポもだろ」
「はいぃいい! 下半身が溶けちゃう、こんなにいいのすごぃ! こんなことあぁあああん、最高、マゾ牝豚最高なのぉ! クリチンポ擦って!クリチンポ擦って!クリチンポ擦って! アナルとマンコもいいいいいいい!」
「無様にイケ」
「はいぃ! イグ!イグ!イグイグイグイグイグぅ~~~~~~~~~~~!」


口を開きヨダレを垂らしながら、絶叫して絶頂を迎える小絵。退魔スーツのスカートまで淫液で汚れてしまっている。
処女であったことすら忘れるくらいの、人生最大の絶頂。

「はぁはぁはぁはぁはぁ…はぁはぁはぁはぁはぁ」
「あははははは…良かったか? マゾ牝豚小絵」
「はいぃ…すっごく…良かったです…乳首もクリチンポもマンコもアナルも…最高でした…」
「ふっ…」
「これで…忘れて…私のやるべきことに…集中できる…かも…はぁはぁはぁ」

プライベートで相手を探せば…それで発散して戦いに集中できる…そんなことをうっすらと考えていた小絵に、白衣の青年は再び双頭ディルドとクリチンポに手をかける。そして、無慈悲なひと言が告げられた。

「果たしてそうかな? お前の母親は半妖へのマゾ屈服でしか生きられない豚に堕ちていたがな…」
「……え」

母親? 半妖という言葉を知っている?

青年の顔が変化しだす。先程までの純朴そうな顔ではなく、知っているあの顔に。
そう、夢で見た、白衣の青年。

「う、うそ…嘘…そんな…」

混乱と戦慄、背徳と悦楽の余韻が入り混じり、小絵は言葉を失った。
2013.03.25 変態ヒロイン羞恥淫欲晒し  # 3-9 『望み』
変態ヒロイン羞恥淫欲晒し 門馬小絵の場合
短編 # 3-9 『望み』


「くくくっ…はじめまして」
「えっ…うそ…い、いや…」

夢の中の白衣の青年が目の前にいる。
幼い頃から、こいつを倒すためだけに、人生のすべてを捧げてきた。

…だが、その男に何度もイカされ、今もクリチンポとディルドゥを握られている。

「お前の母親は確かに随一の力を持つ退魔巫女だった。半妖は絶滅寸前まで追い込まれた」

お母さんが…やっぱり…お母さんは半妖と戦って…。

「だが、一族随一の豚だったな。一度調教を受けてからは、マゾ牝豚として退魔巫女の情報を全て売り渡す始末。くくくっ…お前も同じか?」
「ち、ちがっ! わたしは半妖を必ず…あぁあああんっ!」

不意にクリチンポを握りしめられる。それだけで、決意の言葉はあっさりと遮られた。
恨めしい身体。いや、身体だけではない。今こうして興奮してしまっている浅ましい精神。


「お前も母親と同じ、ただのマゾ牝豚だ。半妖に屈服するために今までがあった。気付いていたんだろう?」
「わたしは…お前を…母親の仇を… あ、あぁん、だめぇっ! あひぃいいい」

握られた手を数ミリ動かされただけで、はしたなく声が上がってしまう。
クリチンポが、全身がジンジンと疼いたままだ。

「分かっている。お前と母親は、最大級の力を持つが故に、最大の奈落と破滅を望む…マゾ豚としてのな」
「そ、そんな…ち、ちがう…ちがう…」
「恥辱に塗れ、隷属し牝豚快楽を懇願し…浅ましい本性バレの愉悦を我慢できず、惨めな罵倒を浴びて悦ぶ」
「ああ、ぁああ…」
「いい事を教えてやろう。あの日、お前の母親は、お前が木陰から覗いていることに気付いていた」
「え?」
「正確には、そうなるように計算して場所を選んでいた」
「うそ…うそ…」
「最高の恥辱で、お前の母親はそれまでにないほどヨガり狂っていた。娘に本性を見られ、マゾ牝豚だとバレる興奮でな」
「最高の…恥辱…」

白衣の青年がクリチンポから手を離し、指を鳴らす。すると、拘束具は説かれ、あっさりと小絵は自由の身になった。

「これでお前は戦える。俺の隙をつき倒す事もできるだろう…。だが…それをすればお前は失うことになる。最高の恥辱を味わうチャンスをな…」

小絵は動けなかった。
母親の仇を倒す、幼い頃からそれだけを考え、ジャスティレイファーとしての苦しい修行にも耐え、仲間に厳しく当たりながら、やっと、目の前にそのチャンスが巡ってきた。なのに…動けなかった。

「俺の名は半妖モギヌ…さあ、どうする」

白衣の青年、半妖モギヌは、身体から触手をだし、目の前をうねうねと漂わせる。

「最高の恥辱を味わえる舞台は揃った。そのための道具も全てある。それとも、俺を倒すか? さあ…」

白衣の青年は完全に油断していることは、小絵にも分かった。千載一遇の好機。
彼がチラチラと目をやる先、手を伸ばせば届く台には、鼻フックや惨めな道具がいくつか置かれていた。



「わたしは…」

小絵は自問自答を繰り返していた。それは、小絵がいつも繰り返す…言い訳のための準備。

わたしは…この男を倒す…そうすれば…お母さんも元に戻せる…半妖との戦いも…ほぼ終わる…
そうすれば…もう…母親の痴夢にも悩まされなくていい…マゾ牝豚…なんて…忘れられる…

でも…
そうしたら…本当のマゾ牝豚には…なれない…
お母さんみたいなド変態マゾ牝豚には…なれない…そんなの…ずるい…

小絵の手がゆっくりと動く。

あぁ…私は…半妖を倒すため…決して屈服するためじゃない…
本当にそう? これ以上の屈服は…倒してしまったらもう…味わえない…
屈服したくて…ここまで戦ってきたんじゃないの?
違う、私は…

「あぁあ…」

私は…マゾ牝豚なんかじゃ…

小絵の手が…横の台に伸びた。そして…掴んだのは、もちろん武器などではない。
…鼻フック。

私は…ただのマゾ牝豚なんかじゃない…
本当の…ド変態マゾ牝豚…だから…
ここで屈服…したい

「あぁああ…だめ、だめ、だめっ!」

そう声を上げながら、鼻フックを取り、ゆっくりと顔の中心へと近づけていく。
満足そうに見守る白衣の青年。

「あぁああ…ちがうの、だめ、だめ」

言葉とは裏腹に、鼻フックは、鼻孔へと引っ掛けられ、その先のヒモを、頭の上まで引っ張っていく。

「ふがぁああ…」
「そうだ、それがお前の望みだ。ド変態マゾ牝豚小絵…変態退魔巫女マゾ豚」

小絵の目から涙が零れ落ちる。鼻フックへの歓喜の涙なのか、屈服への懺悔なのか、もう小絵自身にも分からなかった。
分かるのはただひとつ。最高の恥辱にどうしようもなく身体は滾っているということ。
鼻フックをしただけで、絶頂へと駆け上がり、自然と言葉を叫んでいた。

「あぁん、変態退魔巫女、マゾ牝豚小絵イグっ! 鼻フックでイッちゃぅううう! あぁあーーーー! イグイグイグイグイグイグイグイグイグイグっっ! ブヒィ!ブヒブヒブヒィ! ブヒィ~~~!」

プシャァアア! ディルドゥを自ら操り、その隙間から大量の潮を漏らす。
そして、鼻フックを固定すると、触手の一本を手に取り、迷わず口に含んだ。

「ンジョボォ、ンジュブ、ジュブブブブ。っはぁ…あぁん、美味しい…あぁ… ごめんなさい…マゾ豚のくせに…逆らってごめんなさいっ! ぶひ、ブヒブヒィいいい!」
「ふっ…母親以上だな。今日の改造も元には戻らん、豚らしい身体で生きていけ」
「あぁん…うれしいれすぅっ…豚のくせに、今まで戦いなんて…あぁん、あ、あ、あ、あ! またイク! イキます!」

慌ててディルドゥを抜くと、自ら2本の触手をあてがい、深く突き刺していく。

「あぁん、触手オナ、イイ! イイのぉ! ド変態でどうしようもなく惨めなマゾ牝豚小絵は豚らしく生きますぅう! オマンコとケツマンコやばいぃいい! やば、やばっ! ぶひぃいい! イグぅ~~~~~~~~~~~!」


「イキ狂え、マゾ牝豚小絵」

小絵の目から、大量の涙が零れ落ちる。

「イグイグイグイグ! ブヒィブヒィブヒィブヒィブヒィブヒィブヒィ!!!」
「そしていい事を教えてやろう。お前はどうやら気付いていないようだが、この建物の周りには、お前の部下たちが取り囲んでいるようだ。くくくっ…良かったな。まだ最高級の変態恥辱を味わえるぞ? マゾバレの虜に堕ちた牝豚の最高の餌だ。くくくっ」

それを聞いただけで、情けなさに身体が打ち震え、再びすぐさま絶頂へと昇っていく。

「そんなァ、イグ! 牝豚ってバレちゃうぅっ! そんなのっ、あぁイグ! イぎますぅ! い、イグぅ!!!!」
「母娘揃ったというわけだ。門馬一族も、退魔巫女も終わり。我ら半妖の世が訪れる。くくくくくっ。お前は母親のように、情報を売り渡すために生かしておいてやる。それが望みだろう?」
「はいぃ! はいぃ! …イック!」


大量の涙が頬を伝いながら、小絵は最高の絶頂の連続に酔い痴れていた。
2015.12.19 変態ヒロイン羞恥淫欲晒し  # 3-10 『淫身』
変態ヒロイン羞恥淫欲晒し 門馬小絵の場合
短編 # 3-10 『淫身』


既に時計は、2時間以上の経過を表していた。
半妖の気配は時折波があるものの、決して消えてはいない。

結衣は葛藤する。素質者たちの中でも小絵といちばん接していた結衣は、誰よりも小絵のことが心配だった。だが、下手に自分が踏み込み上級クラスの半妖の巣であったなら、足手まといになることは火を見るよりも明らかだ。ざわめきが大きくなりだした他の素質者の子達をそれとなく身振りで制する。
私が強ければ…少しでも助けになれば…自分の力が足りないことへの不甲斐なさが苛立ちを募らせる。だがこれ以上時間が立っても小絵が出てこないようであれば、持てる力の全てを注ぎ込み、サポートにあたるしか無い。響子司令官に伝えられたリミットまであと30分。

「小絵さん…どうしたんだろう…」
小絵の強くて優しかった笑顔が浮かぶ。半妖検出装置は反応が大きいほど、間違いのこともあった。今度もそうに違いない。小絵ほどの実力者、半妖退治に命を賭けて来た最強の退魔巫女が、そう簡単に半妖に遅れを取るはずなんか無い…。
そう想いながらも、小絵にかけてもらった言葉が胸に去来しながら、結衣はただ、祈ることしか出来ない。
「どうか…何もありませんように…小絵さん…どうか…無事でありますように」
真摯に、ひたむきに祈る結衣。

やがて顔を上げ雑居ビルの入り口へと移した視線に、何かが映った。
「あっ!?」

待ち望みすぎた自分の心が見せた幻かと目を擦るも、確かにそこに居たのは、小絵であった。結衣の目から自然と安堵の涙が流れる。

「小絵さんっ」
その胸に飛び込んで行きたいと駆け寄ろうとした矢先、小絵の姿に微かに違和感を覚えた。ビルに入ったときと、何かが違う…。そんな気がする。ただの気のせいかもしれない。
結衣はそのまま、小絵へと向かって駆けて行った。

--------------

「そしていい事を教えてやろう。お前はどうやら気付いていないようだが、この建物の周りには、お前の部下たちが取り囲んでいるようだ。くくくっ…良かったな。まだ最高級の変態恥辱を味わえるぞ? マゾバレの虜に堕ちた牝豚の最高の餌だ。くくくっ」

白衣の男の声が脳内で再生される。
ゴクリ、小絵は自然と生唾を飲み込んでしまう。
ビルに入った時の私服、スカートとカーディガンの柔らかい服装、その上には薄手の膝丈コート姿で、ビルの入口から外へと踏み出す。ひんやりとした外気。

この辺りに、素質者の子達が何人か居る…だとしたら…。
コートの前をギュッと合わせる小絵。その中では、ホルスタイン胸がはちきれそうに服装を押し上げ、クリちんぽがスカートに膨らみはおろか、ジクジクと染み出す変態汁でシミまでも作ってしまっていた。

仇だった筈の白衣の男に、ジャスティレイファーとして、いや人としての尊厳すら無い惨めな姿を見せてしまった。それも自分から…。彼の言うとおり、全ては反転してしまったのだ。戦いのためだけに生きてきたと思っていた、それは全て誤魔化しだった、本当の自分は…。

私は…ド変態マゾ牝豚…浅ましい変態…。マゾバレ屈服、屈辱と羞恥…。
したいんでしょ? 結衣ちゃんの前で…。


快楽に蕩けきり、変態マゾの浅ましい肉体に改造され、牝豚に堕ちきった小絵の、自らへの言葉責めが始まる。クリちんぽが更に上を向く。
ゴクリ、コートの前に手が掛かる。

--------------

「小絵さん!!」
結衣の声だった。はっと我に帰るように、コートの前を閉じる。
「良かったぁっっ! 心配したんですよ!!」
そのまま飛びついて来ようとする結衣を手で制する。

「ま、待って。ま、まだ居る」
小絵の発した言葉を飲み込めず、キョロキョロする結衣。
「まだ居る??」
「中にまだ、数匹…たぶん、出てくるかも知れないから…」

倒しきって中から出てきたのでは無いってこと?結衣は不思議に想いながらも、辺りを警戒する。ビルの入口から離れ間合いを取る小絵と結衣。素質者の子達の姿もチラチラと眼につく。

白衣の男が手を回したのだろうか、とっさに出た口からでまかせに合わせるように、入り口に蠢き這い出そうとする低級な半妖の姿が見える。それも複数。

「ふた手に分かれて…。殲滅…」
「え、あ、はいっ」
クールな表情に戻った小絵を信頼し、距離を取って術符を構える結衣。
あれ?小絵さん? 小絵の姿は見えなくなっていた。

結衣から離れ、よたよたと辿り着いたビル横路地の物陰。
既にビンビンに膨れ上がりスカートにシミを作るクリちんぽと、下着越しにダラダラとだらしなく流れ太ももまで汚す変態マンコ汁。何度もイカされたというのに、イヤ、それだからこそ、肉体は火照り、結衣にバレそうになった興奮で、意識にも靄がかかっていた。
しゃがみ込んだ物陰…ここでなら…。
ゆっくりと、コートの前を開ける。
一度…済ませたら…戦いに集中を…
いつもの浅ましい言い訳。


ビルの脇の小陰、たったまま壁に寄りかかるとコートを開き…両手は、我慢できなかったと言わんばかりに、身体を弄りだす…。服の上から乱暴に胸を揉みしだき、脚を開くと、スカートの中に手を伸ばす。パンツの上から、クリちんぽを強く握り上下に扱く。

はぁああ、あぁあん、んんっ…んああ!
結衣ちゃんが戦ってるっていうのに、ピンチになるかもしれないのに…バレるかもしれないのに…。

そう思うだけで淫蜜は増し、下着はドロドロになっている。我慢できず、スカートの裾を持ち上げ腰に挟み込んで、スカートめくりが固定された状態にする。胸を揉み続けていた手も股間に伸びる…。

しゃがみ込みだらし無く開いた脚、下着は既に、水に浸したようにぐしょぐしょになっている。震える手が下着をずらせば、改造で引き伸ばされ濡れ雑巾のようになった陰唇が下着からはみ出て、ひんやりとした空気に晒される。


あぁん、マンビラはみ出てやらしいぃ…ダメ、ダメああぁあん。
マンビラを片手で束ねて握り締めると、濡れボロ雑巾を絞るように捻じりあげる。
んひぃいいい!  は、はぁああ、これ、これイイっ!!
白く濁った淫汁が、マンビラ経由でポタポタと地面に垂れ、小さな水溜りを作っていく。そして、上から下着をずらすとクリちんぽも露出させ、勢い良く扱き上げていく。
顎は上がり口は半開きで、目元は快楽に歪みきり、声は大きくなった。
んひ、あ、やば、マンビラ絞りとクリちんぽ扱きやばいよぉお! んひぃ、あはぁあああ!!!

くちゅ、くちゅ、くちゅ、じゅっぷ、じゅっぷ、
下着の両脇からはみ出て垂れ下がるボロ雑巾マンビラを束ねて乳搾りのように絞りながら、クリちんぽを一心不乱に扱き上げる。ド変態露出オナニー以外の何物でもなかった。誰にだって見つかれば、浅ましい身体を苛め抜くド変態牝豚の変態オナニー姿だとひとめでわかってしまう。

あぁいい、変態露出オナニーいいよぉお、見つかりたい、バレたいの、本当はこんなド変態なのッ! マンビラ雑巾とクリちんぽ扱きで興奮してるどうしようもない牝豚ですぅうう!
甘ったるい声をあげ、誰に応えるでも無く、自ら淫語を口にしだす。小絵の意識は、この状況でさえ霞状に広がるマゾ意識に占められていた。

ああぁ、あぁあ、やばいやばいやばい、イキそうイキそうイキそうイキそうっっ!!!
イクイクイク!!イキますイキますイキますぅうう!ごめんなさいぃい!


結衣の心配など一欠片も無くした、ただのド変態マゾ牝豚が絶頂手前まで昇り詰めた瞬間だった。
足音が響いてくると同時に、声が聞こえた。「小絵さんっ!」

すぐそこの角に来ている。心臓が高鳴り、オナニーの手が止まる。
「小絵さんっ、そこにいますか!? はぁはぁ、半妖がっ…、た、助けてっ」

その言葉に、一瞬、結衣の笑顔を思い出す
「ま、待って…」
思わず、結衣へと声をかけた。